膀胱炎とは、膀胱に細菌が入って炎症をおこす病気です
膀胱炎はほとんどの場合、大腸菌などの細菌が尿道口から入り、膀胱で増殖することでおこります。
女性は男性にくらべて尿道が短く、細菌が侵入しやすいことから、膀胱炎にかかりやすいのです。
膀胱炎には3つの種類がある
膀胱炎には大きく分けて、単純性膀胱炎、複雑性膀胱炎、間質性膀胱炎があります。
その中でも最も女性に多いのが、単純性膀胱炎です。
-
単純性膀胱炎
- 菌が膀胱内に侵入することで発症します。
トイレを我慢したり、冷えなどが原因で起こることが多く、月経なども影響することがあります。
-
複雑性膀胱炎
- 尿路に何らかの基礎疾患(尿停滞・尿路結石・尿道狭窄・膀胱腫瘍など)が原因で発症する膀胱炎です。
複雑性膀胱炎は、これらの基礎疾患を治療しないと、治りにくく長期化します。
-
間質性膀胱炎
- 何らかの原因で膀胱粘膜に炎症が起こり、筋肉が萎縮してしまう疾患です。
尿がたまると下腹部に痛みを生じ、トイレの回数も非常に多くなります。
膀胱炎はくり返しやすいため、
要注意!
症状がおさまったと思ったら、また症状が出てきた。
それは膀胱に残っていた原因菌が、ふたたび繁殖することで起こります。
膀胱炎をくり返さないために
- 症状がおさまっても、薬の規定量を最後まで飲み切る
- 抗菌作用の確かなお薬をえらぶ
ことが大切です。
実は、女性にとって、少量の菌が膀胱に侵入することはよくあること。男性より尿道が短いため、膀胱に細菌が入りやすい体の構造なのです。
しかし、菌が入るとすぐに膀胱炎になるわけではなく、ほとんどの場合は尿で押し出されて自然に解決されます。
ところが、自己免疫力が低下したり、細菌が繁殖しやすい状態にあると、膀胱炎を発症しやすくなります。
忙しいと、ついトイレを
我慢してしまう
膀胱に尿がたまっている状態がつづくと、細菌が繁殖しやすくなります。
たとえ、尿道に細菌が侵入しても、尿で押し流してしまえば膀胱への侵入をおさえることができるので、こまめにトイレに行くようにしましょう。
体が冷えていることが多い
体が冷えていると血流が悪くなり、細菌に対する抵抗力が低下します。その結果、膀胱にはいってきた細菌が繁殖しやすくなるのです。
ストレスや寝不足などで、
疲れている
疲労がたまって免疫力が低下すると、侵入してきた菌を抑えることができないため膀胱炎の発症につながってしまいます。
排便後、後ろから前にふいている
膀胱炎の原因となる菌は、ほとんどが大腸菌。尿道口への侵入をふせぐために、前から後ろにふく習慣をつけましょう。
不衛生な状態での性行為
男性器についた雑菌が侵入することも、膀胱炎の原因のひとつ。清潔な状態を心がけるとともに、性行為後に排尿することは予防につながります。
軽い症状だからと放置しておくと、
どんどん悪化してしまう膀胱炎。
なるべく早く対処することで、治りも早くなります。
-
- 下腹部に違和感がある
- トイレの後、すっきりしない
- 頻尿
-
- 排尿時にしみる
- 排尿の終わりにツーンと痛い
- 残尿感
- 尿が白くにごる
急性膀胱炎の
可能性があります -
- 排尿時に激しく痛む
- 頻尿を何度もくり返す
-
- 38度以上の発熱
- 血尿がでる
腎盂腎炎(じんうじんえん)や
腎臓への感染の可能性があります