和漢コラム腰痛の悩みにCOLUMN

その腰痛にツボの力を。痛む部位別セルフケア

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腰を中心とする痛みに適したツボ

ウエストあたりを中心に痛む腰痛は、中腰で同じ姿勢を続けたり、重いものを持ち上げたりすることで、腰に疲労が溜まることが主な原因。重いものを持ち上げるときはなるべく腰を落とすなど、腰に負担がかからないようにする工夫をしましょう。

おへその裏側あたりにある「腎兪(じんゆ)」というツボは、腰痛緩和には欠かせない定番のツボと言われています。腎臓や副腎といった内蔵の血液循環を高め、元気にする働きもあるので、頻尿や抜けない疲れ、体のだるさを感じるときにもおすすめです。

「腎兪(じんゆ)」と併せてもう一つ押さえておきたいのは「志室(ししつ)」というツボ。「腎兪(じんゆ)」と似た働きを持ち、こちらも腰のだるさや痛みを軽減してくれます。腎兪と志室、両方押してみて気持ちのよい方、コリのある方を重点的にケアするのも良いでしょう。

腰の下部が痛むときに適したツボ

背骨の下、尾てい骨の上に位置する仙骨。この周辺は腰や足を動かすため、多くの筋肉と神経が通っています。この部分に負担がかかると、それらの神経を刺激して痛むことが。

仙骨周囲のツボを刺激して筋肉と神経のコリや緊張をほぐすと、痛みを緩和することができます。

この目的にぴったりなツボが「関元兪(かんげんゆ)」と「腰陽関(こしようかん)」。どちらも腰の下方にある筋肉をほぐし、こわばった靭帯をゆるめる働きがあります。腰の下部をじんわり温めることで便秘や月経痛を和らげる働きもあるため、そうした悩みを持つ人にもぜひ試してほしいツボです。

腰痛緩和にぜひ活用したいツボの力

腰のこわばりや疲れに気づいたら、一日3回を目安に上でご紹介したツボを押してみましょう。手が届きにくい位置にあるツボはボールを使って、手が届く位置にあるツボなら親指を使って、体の中心に向かって押します。自分が気持ち良いと感じるくらいの強さで押すのがポイント。

これを一度につき5~6回繰り返すと、筋肉の緊張がほぐれ、血流が改善して痛みの緩和に働いてくれます。冷えが気になる時期にはツボ周辺をカイロで温めたり、腹巻きで温めるのもおすすめです。

ただ、症状が慢性化している場合、残念ながらツボ押しだけで根本治療は難しいことがあります。その場合は生活習慣や姿勢、冷えなど、腰痛を引き起こしている原因も改善しつつ、専門的な治療も進めていくことが必要。そうしたアプローチと平行することで、ツボ押しの力をより効果的に、治療に役立てることができるでしょう。

今から2000年以上前に古代中国で生まれた鍼灸医学。ツボ(経穴(けいけつ))を刺激するとどんな症状にどう効くのか、膨大な治療経験を集積することで、人々の悩みに応え健康を守ってきました。
鍼や灸となると特別な技術や道具が必要ですが、ツボ押しなら思い立ったらすぐにでき、道具も必要ありません。つらい痛みを手軽にセルフケアできるツボ押しを、ぜひあなたの腰痛対策に取り入れてみてください。

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