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漢方と生薬

■生薬ってなに?

生薬の定義は「薬用にする目的を持ち、植物、動物、鉱物などの天然物の一部に乾燥、または簡単な加工を施したもの」とされています。

生薬には主に植物生薬と動物生薬がありますが、大部分が植物生薬で、生薬の材料になる植物は「薬用植物」と呼ばれています。

■生薬にはどんなものがあるのでしょうか?

薬用植物をそのまま薬として使うものもありますが、ほとんどが薬効成分の含まれている部分(根、種、葉、茎、皮、果実等)を乾燥させて粉末にしたり、煎じて飲んだり、布に浸して患部あてたり、煎じたものを乾燥させたエキスとして服用したりします。
また、同じ薬用植物でも部分(根、種、葉、茎、皮、果実等)によって薬効が異なることもあり、それぞれの生薬名が使用されています。
(例えば、葛根、紅花、桂皮、山査子等)

■生薬の薬効ってどんなもの?

1つの生薬は薬効が1つとは限りません。たいていの生薬は複数の薬効を持っています。また生薬を合せることにより効果が強くなったり、逆に弱くなったり、中には全く違った薬効を示す場合があります。

■生薬に副作用はないのですか?

生薬だから副作用はないと言われることがありますが、これは正しい理解ではありません。どんな薬でも症状、体質等の違いによって薬効に差が出たり、副作用が発生したりしますが、生薬も例外ではありません。ただ、西洋薬に比べてはるかに副作用発生の率が低い傾向にあると言っていいでしょう。

生薬も「薬」です。過ぎた量を服用すれば毒にもなるということだけは留意しておかなければなりません。

■生薬の特徴は?

自然由来の生薬は、主に人間が本来持ち合わせている自然治癒力、免疫力を増強させることで病気を治します。
従って、西洋薬のようにすぐに効果が現れるものではありませんが、身体に負担がかからない(副作用が少ない)ところが素晴らしい点です。

■生薬を組合わせて作られる漢方薬

漢方は約2千年以上前に中国で発達した医学で、症状に合った生薬の組合わせを生み出しました。それをもとに、日本の現状に合わせて発展させてきたのが、漢方薬です。
生薬の組み合わせは多くあります。ある時は複数の薬効を持たせるために調合されたり、またあるものは生薬の一部の作用を打ち消すために別の生薬を合せることもあります。ですから自分の体に複数の病症があるからといって、何の知識も持たずに何種類かの生薬を一度に服用すると危険なことがあります。
何種類かの生薬を同時に服用する際は薬剤師に事前に相談することをお勧め致します。