和漢コラム腰痛の悩みにCOLUMN

心因性腰痛のチェック法と対応。心をゆるめることがカギ

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最初は「腰にちょっとした違和感」を感じる程度、特に腰に負担をかけたおぼえもない。日を追って痛みがひどくなるかと思えば、痛くない日もある。整形外科の画像検査でも原因がはっきりしない。
こんな腰の痛みが1ヵ月以上も続いているなら、それは「心因性腰痛」かもしれません。

心が原因で腰痛になるなんてちょっと意外かもしれませんが、精神的なストレスや不安から痛みを感じる腰痛があるのです。そして、心と体の両面からのアプローチで、痛みが改善することもわかってきました。

心因性腰痛の対応法とメカニズムがわかれば、腰痛の改善だけでなく精神的にもいい影響があるはずです。腰痛になったのも悪いことばかりじゃなかった、とさえ思えるようになるでしょう。

心因性腰痛の対応法

クリニックでの治療:心と体の両面から治療する

一般的な腰痛とは違い、心因性腰痛は精神的なストレスが原因で起こります。今回は、それに特化した治療法をご紹介しましょう。
心と体の両面からアプローチする「リエゾン治療」です。整形外科と精神科が「連携(フランス語でリエゾン)」して治療します。

整形外科での治療は、痛みの軽減が主体。心因性腰痛には一般的な痛み止めは効果がないので、抗うつ薬を用います。この薬には不眠や食欲不振の症状の緩和の効果もあるとされています。

精神科では「認知行動療法」という方法で治療します。これは、その人に特有の「受け止め方のクセ」を変え、ストレスを抱え込まないようにする方法です。

受け止め方のクセを変えていく認知行動療法

「受け止め方のクセ」というのは、何か起こったときに瞬間的にうかぶ考えやイメージ。それによって、気持ちが動き、行動が決まっていきます。たとえば、「友だちと待ち合わせをしたが、相手が15分遅れると連絡があった」とき、あなたなら瞬間的にどんな考えを思い浮かべますか?

待ち合わせには遅れるべきではない。でも私が我慢すればいいか・・・。

こんな風に思ったなら、ルールに忠実で、自分が我慢する「受け止め方のクセ」がある人といえるでしょう。

認知行動療法の「認知」とは、受け止め方前半の「遅れるべきではない」、「行動」は後半の「我慢する」にあたります。ストレスをためないような認知と行動を、自分で選択できるようにしていくのが「認知行動療法」です。

ストレス日記を書く

認知行動療法では患者が「ストレス日記」を書き、ストレスを感じたときの考え方や行動を分析します。そして心への負担を減らしていく材料にします。

  1. 状況:何があったか
    →友だちが待ち合わせに15分遅れてきた。
  2. 思考:何を考えたか
    →待ち合わせには遅れるべきじゃない。
  3. 行動:実際にどんな行動をしたか
    →我慢して待って、ちょっとイライラした。腰の痛みが強くなった。でも、友だちが不愉快に思うかもしれないから、イライラも痛みも友だちに気づかれないようにした。
    「必要以上に自分の気持ちを抑えていないか」を考えながら整理できたら、次のステップとして、「本当はどうした方がよかったか」を考えます。
  4. 振り返り:本当はどうした方がよかったか
    →ちょっとイライラしたこと、腰も痛かったこと、次は遅れないで来てほしいと言えればよかった。

人に対して自分の気持ちを出せないことは、ストレスを抱え込むことになります。すべてでなくても、一部だけでも伝えられれば、ぐっと心の負担は軽くなるはず。

さらに日記を読み返すうちに、「我慢して待つ」よりも「15分間、自分が楽しいと思えることをする」方が、イライラしなくてよかったかな、とも考えられるようになります。

自分でできる対応法:痛みを抑えながら「受け止め方のクセ」を変えていく

もし自分自身で「ストレス日記」を始めてみるなら、整形外科で痛みを抑える治療も受けながらの方がよいでしょう。腰の痛みが強いと行動しづらく、考え方も消極的になりがちです。

最初は勇気がいりますし、時間がかかるかもしれません。しかし「本当はどうしたらよかったか」を自分で理解して、実際に少しずつでもやってみると、これまでよりも「いやな思い」が減っていきます。それにともない、だんだん痛みを感じる回数も減ってくることにも気づけるでしょう。



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