和漢コラム便秘の解消にCOLUMN

冬に便秘がちな人は、冷えと水分不足に要注意。

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冬便秘の原因2:冬は水分不足になりやすい

冬の便秘の原因として、意外に多いのが体内の水分不足です。
健康な便の状態とは約80%が水分。便の中に含まれる食物繊維が水分を含んだ液体状で、腸の中で水分を吸収されながらもスムーズに進んでいきます。
ところが、体が水分不足になると、もともと便に含まれる水分が少ないうえに腸の中でさらに水分が吸収されるため、コロコロと固い状態になり腸の中を進みにくくなるのです。

では、なぜ冬に水分不足になりやすいのか?

主な原因としては、

  1. 寒いと排尿の回数が増える。
  2. 喉の渇きを感じにくいので、水分の摂取量が減りがち。
  3. 空気が乾燥しがちなうえに暖房器具でさらに室内が乾燥。気化熱などで体の水分が奪われる。

といったことが考えられます。

暑い夏の時期であれば、誰もが水分補給を心がけるものの、冬は水分補給に無関心になりがち。なかには、冷えるとトイレが近くなるので水分を控える人も多いようです。しかしながら、人間の体は季節に関係なく常に発汗しています。
水分補給を意識しておかないと、知らないうちに脱水状態になっていたということも珍しくありません。喉が渇いたと感じる前に積極的に水分を摂るくらい、冬は水分不足に気をつけたい季節なのです。

冬便秘の原因3:年末年始は生活が不規則になる、便秘シーズン

上記のような悪条件が重なるうえに、年末年始はイベントが多いため生活スタイルも乱れがち。いつもと違う食事メニューや睡眠不足なども、排便のリズムを崩す原因となります。

年末年始で考えられる便秘の原因は、

  • 外食が続くと、脂物や肉食中心のメニューに偏りがち。食物繊維など野菜不足になる。
  • 食べすぎで胃に負担がかかると、消化不良のまま食べ物が大腸へ移動してしまう。
  • 帰宅時間が遅くなって睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが崩れて便秘がちに。

忘年会やクリスマスで疲れた胃腸は、休むヒマもなくお正月の暴飲暴食に突入。腸はリラックスするヒマもなく、とても健康的な状態とは言えません。いつもの生活リズムが狂うということは、何かと腸にも負担がかかっていることを忘れずに、ときどきは体の声を聞いてあげたいですね。

冬便秘の改善策1:腸を温める3つの方法

体の冷えからくる便秘対策として、すぐに始められる簡単な方法をご紹介します。全部を一気にやろうとすると負担になるので、始められそうなことから少しずつ試してみてください。

腸を温めるには:外から保温するのは、体の6つの箇所を忘れずに

  • お腹

    腸に直接関係するお腹周りは、腹巻きやインナーなどでしっかり温めること。とくに朝と夜は気温が下がりやすいので、寝ている間に腹巻きをするのは効果的です。

  • 首、手首、足首

    皮膚のすぐ近くを動脈が通っているため、冷たい外気の影響をうけやすい場所です。マフラーやスカーフ、レッグウォーマーなど、部分的に温める防寒グッズは冬の必需品と考えましょう。

  • 太もも、ふくらはぎ

    大きな筋肉が通る場所は、それだけ血管も多く集まっています。筋肉が冷えているとそこを通る血管も冷えてしまうので、しっかりと冷え対策を。また、太ももの筋肉を温めるにはスクワットなどの運動をするのも手っ取り早い方法です。運動することで血行がよくなり、大きな筋肉が温まるということはそれだけ体の温め効果も高まります。

腸を温めるには:冬が旬の野菜を積極的にとろう

自分の体は、間違いなく自分が食べたものでできているのですから、食べ物の選択はとても重要です。そして、寒い冬が旬の野菜は、基本的に寒さから体を守ってくれるとされています。たとえば、

  • ねぎ

    辛み成分であるアリシンは、血行をよくして体を温めてくれる働き。青い葉の部分には、カロチンやビタミンCが含まれて風邪予防や肌にも良いと言われています。

  • 生姜

    漢方でもよく配合されている生姜。その辛み成分であるジンゲロールやショウガオールには、体を温め血流を改善する働きがあると言われています。生姜チューブを紅茶にたっぷり入れた生姜紅茶は、オフィスでも簡単に飲めるすぐれもの。

  • かぼちゃ

    収穫時期は夏から秋にかけてですが、2~3ヵ月寝かせて美味しくなる時期が冬。昔から冬至に食べる野菜とされてきました。かぼちゃに多く含まれるビタミンEは、毛細血管を広げて血流を良くする作用があると言われています。

その他にも、大根やにんじん、キャベツ、ごぼうなど、冬に出回る野菜は、できるだけ多く摂取するようにしましょう。

腸を温めるには:ウォーキングなど軽めの運動を

体全体の血流を良くして腸を温めるには、日常的な運動は欠かせません。わざわざスポーツジムなどに通わなくても、1日10~15分程度のウォーキングを続けるだけでも効果は期待できます。また通勤時には、ときどきエスカレーターを使わず階段を上がってみる。階段を上るときには、背筋を伸ばして視線をやや上にしながら上ると運動効果も高くラクに上ることができます。腹筋を意識して上ると、便秘解消だけでなく脚やせ効果も高まります。

その他にも、気がついた時にストレッチ運動を行うなど、少しずつでも体を動かすことが大切。毎日の生活のなかで、就業前やランチの後、ベッドに入る前など、タイミングを決めて少しの運動を取り入れることで、無理せず長続きすることができます。

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