和漢コラム膀胱炎の改善にCOLUMN
尿を出すと痛い!つらい排尿痛、原因と対処法を詳しく解説
2. 女性の排尿痛:原因と対策
排尿が終る頃に痛む
排尿が終る頃にツーンとしみるように痛むなら、もっとも疑わしいのは急性膀胱炎です。
急性膀胱炎は圧倒的に女性に多い疾患で、尿道口から入った細菌が膀胱に達して繁殖し、炎症を起こす病気です。疲労や冷え、ストレスなどで体の免疫力が低下していると発症しやすくなります。
初期の段階で症状も軽度なら、急性膀胱炎は市販薬でもじゅうぶん治療することができます。ただし膀胱炎が悪化すると、炎症が腎臓にまで達し、高熱を伴う腎盂腎炎(じんうじんえん)に発展することも。腎盂腎炎になると、痛みが排尿の間ずっと続くようになります。排尿痛は決して放置することのないようにしましょう。
排尿の間痛みが続く
排尿中ずっと痛い場合は、尿路結石、腎盂腎炎、慢性膀胱炎などの可能性が考えられます。
尿路結石は、尿管や膀胱、尿道のどこかに結石があり、尿が排出される際に動いたり圧力を高めたりして、痛みを引き起こすというものです。
痛む場所は結石の位置によって変わり、背中やそけい部、脇腹、下腹部などが多くなります。急に激痛に変わることもあるため、このような痛みに気付いたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
慢性膀胱炎は、急性膀胱炎の炎症がきちんと治りきらないまま再発を繰り返すなどして、膀胱の炎症が慢性化してしまった状態。
膀胱結石や尿路結石、腫瘍など別の疾患のせいで、尿の流れが悪くなることが大元の原因となっていることも多くあります。膀胱炎をしばしば繰り返してしまう場合は、専門の医療機関で詳しい検査を行うことをおすすめします。
排尿が終わった後にも痛む
女性の場合、腟や外陰部、子宮などに炎症があると、排尿時に尿が炎症に触れることで焼け付くような痛みを感じることがあります。
原因は大腸菌や、性交渉で感染する淋菌、クラミジア菌などによる細菌性のものと、それ以外が原因になっている場合があります。
おりものの量や状態に異常があったり、かゆみや不正出血などの症状がある場合は、婦人科外来を受診するようにしましょう。
おしっこの痛みは放置せず、すみやかに対応を
「イタタタ・・・おしっこをすると痛い!」
その痛み、我慢は禁物です。排尿時の痛みに気付いたら、決して放置せずすぐに適切な対応を。
女性に多い急性膀胱炎なら、初期のうちに対応すれば市販薬で治すことも可能です。手をこまねいているうちに悪化してしまうと、炎症の範囲や程度が広がり、腎盂腎炎や慢性化するリスクが出てきてしまうことも。
男性の場合は尿道が長いため、女性に比べ急性膀胱炎になる可能性は低いのですが、もしなってしまうと前立腺などに炎症が広がる可能性が。
また、痛みの原因がもし性交渉で感染する病気なら、すみやかに検査・治療を行うことで、大切なパートナーに病気をうつしてしまう心配もなくなります。もしかして・・・と思ったら、ためらわず泌尿器科を受診してください。
男性と女性で排尿時の痛みの原因は異なりますが、放置が厳禁なのは共通です。男女問わず適切に対処して、早急に気持ちの良いトイレタイムを取り戻していきましょう。