和漢コラム便秘の解消にCOLUMN

便秘に良いのは乳酸菌?ビフィズス菌?素朴なギモンを解決!

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スーパーのヨーグルト売り場でまず驚かされるのは、ズラリと並んだその種類の多さ。
乳酸菌とビフィズス菌の区別はもちろん、パッケージにも「植物性」「ヒト由来」「生きて腸まで届く」「おなかで増える」etc・・・と、さまざまな謳い文句が並んで、ついつい目移りしてしまいますね。

「気付けばもう◯日お通じがない・・・」そんな重い気分とおなかをかかえているときには、なおさらどれを選ぶべきか迷路に迷い込みがち。何度もカゴに入れたり棚に戻したりして、なかなか決断できなかった・・・そんな経験はありませんか?

ひとくちに善玉菌と言いますが、善玉菌には主な分類として、「乳酸菌」と「ビフィズス菌」があり、それぞれ性質に違いがあります。さらに最近は「乳酸菌○○株」「ビフィズス菌○○株」といった、種をさらに細かく分けた分類もよく目にします。

どんな善玉菌がより便秘改善に役立つのか、自分のおなかと相性が良い菌の種類はどれなのか・・・
今回は、そうした判断に役立つ、善玉菌の種類に関する情報をご紹介していきます!

乳酸菌とビフィズス菌の違い

乳酸菌とビフィズス菌は、どちらも善玉菌に分類され、人の腸に棲み着いて人体に有益な物質を作り出したり、免疫や神経に良い影響を与えるとされる細菌です。

過去にはビフィズス菌は乳酸菌の一種と考えられてきましたが、最近の研究により、この2つは性質が大きく異なるため、明確に区別されるようになりました。
ではどこが違うのか?分かりやすい違いを3点挙げてみましょう。

1. 棲んでいる場所の違い

実はビフィズス菌は、酸素が大嫌い。酸素がある場所では生きられない(偏性嫌気性菌(へんせいけんきせいきん))ため、酸素が存在しやすい小腸にはほとんどいません。大腸に達するとほとんど酸素がなくなるので、ビフィズス菌は大腸に棲んでいます。

対して乳酸菌は、酸素があってもなくても生きられる、通性嫌気性菌(つうせいけんきせいきん)。大腸だけでなく小腸に棲むこともでき、種類によっては胃や十二指腸で働くことができる乳酸菌もいます。
そうした生育環境の違いもあり、乳酸菌は味噌やぬか漬け、ヨーグルトやキムチなど発酵食品に多く含まれますが、ビフィズス菌を含む食べ物はとても少なくなっているのです。

2. 人の体に住む量の違い

ヒトの腸のなかにどのくらい棲んでいるのか、その量にも大きな違いがあります。
ビフィズス菌は1兆個~10兆個、これは実は、乳酸菌の数の100~1万倍に相当します。つまり体内では、善玉菌の圧倒的多数がビフィズス菌であり、乳酸菌はごくごく一部だということ。
日常生活でビフィズス菌よりも乳酸菌のほうに馴染みが深い私たちにとっては、意外に思われる方が多いのではないでしょうか?

3. 作り出す物質の違い

両者の作り出す物質にも違いがあります。乳酸菌は「乳酸」という物質を作り出しますが、ビフィズス菌は乳酸だけでなく「酢酸」という物質も作り出します。この酢酸は非常に殺菌力が強く、腸内の悪玉菌をやっつけるだけでなく、腸の粘膜を保護したり、大腸を刺激してぜん動運動を促してくれます。

乳酸菌の作り出す乳酸にも同じような働きがありますが、ビフィズス菌は両方作り出すことができるため、腸内環境を整えるうえでは、よりメリットが大きいと言えるでしょう。

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