和漢コラム膀胱炎の改善にCOLUMN

さっきトイレに行ったのに…。残尿感の原因と対処法は

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さっきトイレに行ったばかりなのに、また行きたくなる。
でも、漏れてしまいそうなほどでもない。
「尿が出きっていない感じ」、これが「残尿感」です。

他に気になる不調がなければ、つい放置しがちですし、排泄に関することは人に相談しにくいもの。ひとりで悩みを抱えている人も多いようです。

このコラムでは、残尿感が症状としてあらわれることのある病気の原因やその他の症状を、わかりやすくお伝えします。また、それらの病気ではないケースについても原因と対処法の一例をご紹介。
残尿感の原因や対処法を知って、もやもやした気持ちから解放されましょう。

本記事の監修薬剤師

監修薬剤師 植田昌男

氏名:植田 昌男
経歴:近畿大学薬学部薬学科卒業 薬剤師免許取得(平成7年)
社歴:平成19年6月 入社

残尿感の症状を引き起こすことのある病気

残尿感の症状を引き起こす可能性のある病気4つについて、ご説明します。受診する場合は、泌尿器科となります。

1.女性に多い「膀胱炎」

外部から尿道を通って膀胱内に細菌が入り、膀胱内で炎症を起こしているのが「膀胱炎」です。
膀胱炎にかかるのはほとんどが女性といわれています。というのは、女性は男性に比べると尿道が短く(3~5cm、男性の尿道は14~18cm)、細菌のいる膣や肛門と尿道との距離が近いこともあって、細菌が入りやすいからです。

膀胱炎の主な症状

残尿感以外には、「頻尿(尿意をもよおす時間の間隔が短くなる)」「排尿痛(排尿の終わりごろから痛みを感じる)」「尿混濁(尿が白濁し、ドロッとした膿状のものが混ざる)」「血尿(排尿の終わりごろに尿に濃い血が混じる)」などの症状が現れます。

膀胱炎の主な原因

通常、性器やその周辺では、皮膚にいる雑菌(大腸菌など)の増殖を、膣内にいる常在菌(善玉菌といわれる乳酸菌など)が防いでいます。

しかし常在菌は、生理中や産後、閉経後には減少し、勢力が弱まってしまうことがあります。すると雑菌の勢力が強くなり、膀胱に入り込みやすくなります。通常の状態であれば、細菌が膀胱に入っても、膀胱が本来持つ免疫力によって炎症を起こすことはありません。ところが、ストレスや疲労などで免疫力が低下していると、炎症が起こり、膀胱炎になってしまうのです。

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2. 男女ともに可能性がある「膀胱結石」

「膀胱結石」も、残尿感の原因と考えられる病気のひとつです。
男性2~3人に対して女性は1人と、女性がかかる比率は低いのですが、それは女性ホルモンがブロックしているから。女性ホルモンの分泌量が減る閉経後には、女性も発症しやすくなるといわれています。
また年代では、男女とも中高年の発症が多いのですが、食事内容や生活習慣によっては、小学生や20代の女性でもかかることがあります。

膀胱結石の主な症状

残尿感のほかに、排尿痛、頻尿が挙げられます。

膀胱結石の主な原因

「結石」とは、尿の中に溶け込んだ老廃物が固まり、腎臓の中で結晶化したもの。カルシウムとシュウ酸が結合するカルシウム結石が全体の8割を占めています。
脂っこい食事や肉類を多く摂りすぎるとシュウ酸が増加し、結石ができやすくなります。そのほかに、過度のアルコールや糖分・塩分の摂取も影響しています。

3. 男性のみの病気「慢性前立腺炎」

前立腺は男性だけにある膀胱に接した生殖器官で、主に精液を作る役割があります。

慢性前立腺炎の症状

急性前立腺炎では高熱が出ることが多いのですが、慢性前立腺炎では発熱はなく症状も穏やかです。残尿感のほかに、陰茎周辺の下腹部に鈍痛や不快感があり、頻尿や排尿時痛を伴うことも。
30~40代の若い世代に多いといわれています。

慢性前立腺炎の原因

慢性前立腺炎の発症原因ははっきりしていません。尿路などから前立腺に細菌感染する場合もありますが、感染していなくても起こることもあります。

細菌に感染していない場合の原因としては、デスクワークなどで長時間座りっぱなしの状態や、バイクなどで前立腺を圧迫する姿勢を続けることなどが考えられます。また、不規則な生活、睡眠不足、ストレス、飲酒、刺激物の摂取、冷えなども原因となるといわれています。

4. 男性のみの病気「前立腺肥大」

前立腺が徐々に大きくなり、尿道や膀胱を圧迫して尿の通り道を刺激し、排尿が困難になる病気です。

前立腺肥大の症状

残尿感のほかに、頻尿や、漏れてしまいそうなほど強い尿意が不意に訪れる「尿意切迫感」が起こることもあります。また、尿意を感じてすぐ、ほとんど我慢できずに尿が漏れてしまう「切迫性尿失禁」にいたることも。

前立腺肥大の原因

中高年になって男性ホルモンなどに変化が起こることにより、前立腺が肥大すると考えられています。しかし、原因はまだはっきりとは解明されていません。
肥満、高血圧、高血糖や脂質異常症との関係もあるとされ、メタボリック症候群との関係についても、研究されています。

その残尿感、普段の心がけで対処できることも

あなたの残尿感が、4つの病気どれにもあてはまらない場合は、普段できる対処の可能性も探っていきましょう。
睡眠不足が続いている、ストレスの多い毎日だ、体が冷えている、どれかに思いあたることはありませんか?

自律神経の乱れの可能性

睡眠不足、ストレス、冷え…。それらはすべて、自律神経の乱れにつながり、残尿感にも影響します。

自律神経には、緊張状態のときに優位に働く交感神経、リラックスした時に優位に働く副交感神経の2種類があります。通常は、仕事や勉強のときには交感神経、くつろいでいるときには副交感神経が優位に働きます。しかし、睡眠不足やストレスによって、このバランスが崩れることがあります。

また更年期の女性なら、更年期障害の症状のひとつとして残尿感があらわれることも。更年期には女性ホルモンが急激に減少する影響で、自律神経が混乱してバランスを崩すことがあるのです。

自律神経は体温もコントロールしています。バランスが崩れると体温調節がうまくいかなくなり、体の冷えにつながることが。体温が低いと、体の熱を逃がさないように交感神経が働き、血管を収縮させます。すると膀胱や尿管の血管の収縮によって膀胱が硬くなり、残尿感があらわれることがあるのです。

対策1:血行を良くする生活

このような原因の残尿感を改善するには、体温を上げ、血行を改善することから始めましょう。

  • 生活リズムを整え、質の良い睡眠をとる
  • ストレス解消の方法を見つける
  • 体を温めるようにする

日々、忙しくしている現代人は、ストレスを感じることも多いでしょう。眠れない夜が続くようなら、いい香りの入浴剤でゆっくり湯船につかる、好きな音楽を聴く、ストレッチで体を伸ばすなど、体を温めることや、リラックスできることを習慣にしていきましょう。

対策2:体操で膀胱をやわらげる

血液中の酸素は膀胱を柔らかくする働きがあり、酸素が不足すると膀胱は硬くなります。それは、膀胱の血管が収縮し、血行が悪くなるためです。硬くなった膀胱は伸び縮みしにくくなり、尿を溜めたり出したりする機能がうまく働かなくなって、それが残尿感や頻尿につながると考えられています。

膀胱の硬さをほぐして、伸び縮みの機能を取り戻すには、膀胱のまわりの血行を改善し、酸素を供給することが大切。そこで、膀胱の近くにある骨盤底筋群を動かして血行を促す、「おしり体操」をご紹介します。骨盤底筋群は肛門括約筋と連動しているので、肛門を締めたり緩めたりすることで動かすことができるのです。

  • お尻体操の方法

    • 【姿勢】3つのうちどれでもOKです。
      • 椅子に座る
      • つま先立ちで立つ
      • 横たわってお尻を浮かせる
    • 【体操の方法】
      1. お尻の穴をギューッと締めて5秒間キープ。
      2. ゆっくり緩める。

最初は回数が少なくても毎日続け、徐々に1日20回程度に増やして続けるとよいでしょう。

人には相談しにくいことだからこそ、対処は早めに

いつも尿が残っている感じが続いていると、仕事や勉強でも、友人とのおしゃべりでも、集中しにくいものです。
原因を特定できれば、対処法もわかる。そうすれば、すっきりした気分を取り戻すことができます。

まずは残尿感以外の症状から、はじめにご紹介した4つの病気か、そうでないかを推測。痛みや尿意切迫感がなく残尿感だけなら、まず生活習慣の改善やお尻体操を試してみましょう。足の裏やへその下にある、体を温めるツボを押してみるのもいいですね。

それらをしばらく続けても改善しない場合や、ほかに何か体の不調を感じる場合には、泌尿器科などの医師に相談しましょう。
ひとりで悩む時間が長ければ長いほど、重苦しい気分を長く抱え込むことになってしまいます。
なるべく早めに対処して、残尿感にサヨナラ。そして、すっきりした毎日を取り戻してくださいね。

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繰り返す膀胱炎に。
むくみも改善。